月刊建築技術

月刊建築技術 2011年12月号

商品コード: 201112
建築技術2011年12月号
例題から学ぶ保有水平耐力計算 監修:白井伸明

保有水平耐力(2次設計)の確認を行う新耐震設計法は,その成熟度は高い段階に達している。特集では,計算法の基本的な考え方や略算法,精算法の計算方法,具体的な例題(S造,RC造,木造)による保有水平耐力の導き方を初歩から解説する。


●特集 例題から学ぶ保有水平耐力計算 監修:白井伸明
 今日では,建築物の安全性を保証する耐震設計法として,新耐震設計法,限界耐力計算法,エネルギー法など複数の選択肢がある。そのうち,終局強度と靱性に基づく保有水平耐力の確認(2次設計)を行う,「新耐震設計法」は1981年に導入されて以来,約30年が経過した。当初は苦労しながらも手計算による略算法の適用から始まった。しかし,その後,電算機やパソコンの発達と一貫プログラムや各種構造ソフトの普及により,保有水平耐力の確認は,追加の修正を経ながらも,実務上の主要な設計規定として,基本的な枠組みを維持しながら,これらの変化に対応してきた。現状の「保有水平耐力」は,本誌2010年4月号の特集で指摘されているように,いくつかの問題点や課題を抱えつつも,その熟成度は高い段階に達していると思われる。
 本特集は,4つのテーマを扱ったⅠ~Ⅳ章より構成されている。Ⅰ章は保有水平耐力と必要保有水平耐力の概念を述べている。Ⅱ章は保有水平耐力の計算法を略算法と精算法に分類し,略算法については節点振り分け法と仮想仕事法を取り上げ,豊富な例題を用いてその基礎理論と応用を解説している。精算法としては増分解析法を取り上げ,略算法と比べての長所,特徴的なモデル化および応用を通して得られた知見や問題点について述べている。最後に,共通の例題に関して略算法と精算法により計算を行い,結果を比較しながら考察している。Ⅲ章は必要保有水平耐力を定義する重要なパラメータである「構造特性係数Ds」の理論的背景を述べるとともに,S造,RC造,木造に関する例題を用いてDs の具体的な求め方を紹介している。Ⅳ章は現状の保有耐力計算法の問題点である,部分崩壊や局部崩壊に対する部材種別の判別法および保障設計応力の求め方を紹介している。ここでは,例題としてRC造建物を取り上げ,部分崩壊機構と部材耐力に基づく方法,余耐力法などを適用している。最後に,Ⅴ章は例題としてS造,RC造,木造の各種建物を取り上げ,以上の知識を総合して具体的に保有水平耐力の導き方を学習する。

Ⅰ.保有水平耐力と必要保有水平耐力とはなにか 白井伸明
Ⅱ.保有水平耐力計算の基本知識
 1.略算法 田嶋和樹
 2.精算法:増分解析法 石鍋雄一郎
 3.計算例題 田嶋和樹・石鍋雄一郎
Ⅲ.必要保有水平耐力計算に用いるDsの導き方
 1.Dsの理論的な背景 白井伸明
 2.S造に関するDsの計算例 原田公明
 3.RC造に関するDsの計算例 田中裕樹
 4.木造に関するDsの計算例 江尻憲泰・田中哲也
Ⅳ.部分崩壊あるいは局部崩壊の部材種別判別法と保証設計用応力の導き方
 1.部分崩壊機構と部材耐力に基づく方法 古川洋
 2.余耐力法 古川洋
 3.その他の方法 古川洋
Ⅴ.例題から修得する保有水平耐力計算の導き方
 【RC造】靱性型(純ラーメン)の場合 田中裕樹
 【RC造】強度型(耐震壁付きラーメン)の場合 田中裕樹
 【RC造】接合部の保証設計 田中裕樹
 【S造】靱性型(純ラーメン)と強度型(ブレース付きラーメン)の場合 原田公明・朝川剛・角野大介・重松瑞樹 150
 【木造】靱性型(純ラーメン)の場合(非住宅の例) 江尻憲泰・田中哲也

●architectural design
ひと・まち・情報創造館 武蔵野プレイス・境南ふれあい広場公園 kw+hgアーキテクツ
 新しい複合施設の運営 シームレスな公共空間の運営方法 前田洋一
 武蔵野プレイスがめざしているもの 川原田康子・比嘉武彦
 SRC造による構造計画 梅沢良三・五十嵐有紀
 武蔵野プレイスの室内環境 渡辺忍
 省エネを図った照明計画 岡安泉
 閲覧スペースにおけるサウンドマスキング計画 清水寧
 空間構成“ルーム”の集合体 川原田康子・比嘉武彦
 施工計画 本谷英了

●特別記事
東日本大震災の被害報告 その3-復興計画を考える 田中礼治

●連 載
病院建築--スペシャリストへの道 第12回 患者の安全と病院建築 藤田衛
超・競争時代に勝ち残る「中谷式」経営革新法 第3回 勝ち残るための「中谷式・営業部門体制」の革新法 中谷義昭
新時代を拓く最新施工技術 第26回 鉄骨・PCa部材の精度管理技術の高度化に関する取組み 池田雄一
一言居士 初心不可忘 永易修
OVERSEAS TOPICS プレストレスト炭素繊維補強ポリマー帯板による溶接カバープレートの疲労改修
わたしの修業時代 第5回 航空機騒音の環境対策に携わって 濱中冬行
ザ・ブックス 建築の還元-更地から考えるために 南泰裕 著,宇野求 評
BRI news&topics
 国土技術政策総合研究所における平成24年度予算概算要求について
Column
 若き構造設計者達は今 第17回 構造デザインフォーラム 城戸隆宏
 希望を語ること以外に都市をつくる術はないのか UIA2011東京大会 川添善行
 千葉学氏設計の「大多喜町役場庁舎増築棟」が稼働 今井兼次作品改修棟の完工も期待 朝倉幸子
TECHNICAL View
 中高層から超高層までさまざまな強さの揺れを低減する制振工法
 普通強度,高強度コンクリートを合理的に打ち分けるPCa工法
 ハイブリッド構法と杭頭免震による倉庫が竣工
 建物の風荷重の解析・予測を高精度に再現
 合成地下外壁の設計法で建築技術性能証明を取得
 地盤改良層と基礎,スラブを一体化したローコスト基礎工法
 4種の油分解菌を用いた土壌浄化工法
 地中熱を利用し工場内の温熱環境を改善
 写真から自動解析しセグメントの出来形を管理
 地下構造物を内側から耐震補強する工法
 膨張コンクリートのひずみ量を低コストで精度よく測定
 家庭内の電力使用状況を見える化するシステム
 省エネルギー性の高いドライエア供給システム
 打設状況の目視が可能な透明樹脂型枠
 150mm厚のロックウール耐火断熱間仕切を発売

通巻 743号
発売日 2011年11月17日
判型・頁 B5判・202頁
雑誌 03325-12
価格 \1,762+税
販売価格(税込) 1,903 円
 
関連カテゴリ:

月刊建築技術

構造

個  数

カゴに入れる

この商品に対するお客様の声

新規コメントを書き込む

オススメ商品

保有水平耐力入門 上

保有水平耐力入門 上

価格(税込) 1,404 円

実務においては電算プログラムで算出してしまう保有水平耐力計算を根本からひもとき、保有水平耐力計算とはなんなのか?から理解することで、フットワークの軽い設計を行えるようになるための入門書。上巻では保有水平耐力の感覚を養う。

保有水平耐力入門 下

保有水平耐力入門 下

価格(税込) 1,416 円

実務においては電算プログラムで算出してしまう保有水平耐力計算を根本からひもとき、保有水平耐力計算とはなんなのか?から理解することで、フットワークの軽い設計を行えるようになるための入門書。下巻では精算法の中身である理論やモデル化について計算式をつけて解説。

月刊建築技術 2010年4月号

月刊建築技術 2010年4月号

価格(税込) 1,903 円

電算プログラムによる保有水平耐力算定が一般化し,法令によって位置づけられようとするいま,改めてその背景や規定の詳細に理解を深める必要から,規定に内在する問題点の認識の共有と,設計者の側からみた合理的な規定のあり方や運用を考える。

サイトマップ

サイト内検索

商品カテゴリー


ログイン

ページトップへ